元LINEのCEOの森川亮さんの「シンプルに考える」、史上最速の会社と呼ばれるクロスエフェクト社長の竹田正俊さんの「世界一速い会社の秘密」、ユビキタスエンターテインメント社長兼CEOの清水亮さんの「最速の仕事術はプログラマーが知っている」という3冊の本を読んで、ふと思ったこと。
それは、「やるべきことを徹底的に減らしていくことが、仕事やビジネスで最速で大きな成果を出すことにつながる」ということです。
私の会社は、2006年に創業して、2010年に1つの転機として、事業を多角化して売上を伸ばそうと試みました。
要は、やることを、どんどん増やしていったわけです。
もちろん、そうすることで、良いこともたくさんありましたし、事業を多角化しなければ出会えなかったような方々とも出会うことができました。
ただ、会社で取り組む事業を増やしていくと、良くないことも、だんだん起こるようにもなりました。
今思うと、当たり前の話なのですが、やることを増やせば増やすほど、本来、やるべきことが、どんどんできなくなっていったのです。
なんとなくヤバいなぁと思い始めたのが2014年、その頃から考え方を変え、「うちの会社がやらなくていいことは、とことんやらない」というスタンスに方針転換しました。
うちの会社はセールスや販売力には、けっこう自信があるのですが、そのセールスや販売すらも「やる必要が無ければ、やらない」という考えで再構築していきました。
具体的には、それまで自社でしか販売していなかったサービスを、セールスを代行してくれる会社に販売を任せ、そのぶんサービスの向上に専念する。
そういう取り組みも、2014年くらいから積極的に行うようにしたのです。
その結果、2015年は、かなり良い年になり、今年、2016年も良いスタートを切ることができています。
以前の私もそうだったので、あまり人のことは言えませんが、とかく、経営者は、いろんなことをやりたがります。
もちろん、それで成功している人も、私のまわりには、たくさんいます。
そして、そういった人たちは、口をそろえるように、「とにかく失敗を恐れず、スピーディに数多く事業を立ち上げる。10個のうち1個でも当たればOK。決断や行動が遅いから、みんな、うまくいかない。」というようなことを言います。
いや、すごくわかるんですよ。今でも、私自身、そう思いますから。
ただ、それだけでもないかな?とも思えるようになってきたんです。
いくら、たくさん事業を立ち上げようとも、それが本当に自分の会社がやるべきことなのか?ということを真剣に考えないと、ただ数を打てば上手くいくほど甘くはない。
まぁ、当たり前と言えば、当たり前なんですけど、そういうことを身に染みて思うようになってきたんです。
これは、本当に、うちの会社がやるべきことなのか?
他の会社がやればよいことなのではないか?
うちには、うちしかできない、うちがやらなければいけないことに集中すべきじゃないのか?
余計なことは全部やめる。
やめることを習慣化する。
潔く選択肢を捨てる。
そういうことのほうが、今の私には、しっくりきています。
なぜなら、そうすることで、本来やるべきことに集中できるからです。
しかし、これって、どんな仕事やビジネスでも大事なことではないでしょうか。
たとえば、アフィリエイトにしろ、成果を出せていない人ほど、余計なことばかりに時間を浪費して、やるべきことができていませんし、他の仕事にしても、仕事の遅い人は無駄なことばかりしている傾向にあるでしょう。
史上最速の会社と呼ばれるクロスエフェクト社長の竹田正俊さんは、自身の著書「世界一速い会社の秘密」の中で、仕事を速くするためには、やるべきことを徹底的に減らすことが大切だと主張されています。
そして、そもそも「それは本当にやるべきことなのか」を考えることが大事ともおっしゃっています。
また、現代経営学、マネジメントの発明者、ピーター・ドラッカーは「昨日を棄てることなくして、明日を作ることはできない」という名言を残しています。
捨てることは新しい価値の創造につながる。
気を引き締めて、明日も、仕事、頑張ります。