私が年間1000冊近く本を読むので、その姿を見てなのか、会社の仲間たちも積極的に読書をするようになってきた気がします。
最近、特に嬉しかったのは、新しく入社してきた20代の男性スタッフが、これまではまったく読書などしていなかったのに、うちの会社に入ったのをキッカケに読書を始めたこと。
本屋にほとんど行くことなかった彼が、最近は休みの日や仕事帰りなどに本屋に立ち寄って、次はどの本を読もうかと探したりしているというのを聞き、わが子の成長を見るように嬉しくなりました。
と言いつつ、私はまだ子供はいないわけですが(笑)
まぁ、もし仮に子供がいたら、こんな感じなのかな?と。
それはさておき。
私自身、今では毎月100冊近くの本を読むようになりましたが、実のところ、30歳までは全く本など読むような人間ではありませんでした。
学生時代は本を読むのも勉強するのも大嫌い。
読書感想文なんて超苦手。
大人になっても遊んでばかりで、それこそ自己破産寸前のどん底に落ちてしまうまで、本なんてまともに読んだことありませんでした。
(高校、大学の試験も、真面目に出席してる女子からノートをコピーさせてもらって丸暗記でしたので、教科書すら持ってませんでした。。。そりゃ留年しますわ・笑)
そんな私が、なぜ、30歳になったころに、読書をするようになったのか?
そもそも、読書の目的は、なんだったのか?
お金です。
そう、お金を稼ぐために読書を始めました。
結果、大正解。
あなたの読書の目的はなんですか?
と聞かれたときに、お金を稼ぐために読書しています。と答えるのは、ちょっと下品な感じもしますし、なにぶん格好悪い。
でも、実際のところ、私が今、年間1000冊本を読んでいるのは、お金を稼ぐため。
そして、お金というのは、たくさんの人の役に立てるようになると、そのぶん大きく稼げるようになってくるものなので、そう考えると、人の役に立つために読書をしている。
そう言ってもよいのかもしれません。
人の役に立つために読書をしている。
うん、こっちのほうが格好いいですね(笑)
ただ、確実に言えるのは、私は読書が好きだから本を読んでいるわけでもなく、知的好奇心を満たすために本を読んでいるのでもないということ。
もし仮に、「時枝さん、自分の好きなことだけしてればいいよ」と言われれば、間違いなく読書なんかしません。
好き勝手していいんだったら、読書なんかしない。
毎日、ソフトバンクホークスの試合を見に行ったり、飲みに行ったり、好きな音楽を聴いたり、とにかく自由に過ごしていいんだったら、そこに読書の入り込む余地はありません。
というくらい、私は、強烈な目的意識を持って、本を読んでいます。
ただ漠然と、なんとなくまわりが読んでるからとか、ビジネスマンとして読書くらいしておいたほうがいいと言われたから、みたいな感じで読書するんだったら、たいして成果も得られないし、それだったら好きなことしてたほうがマシなんじゃない?とも思います。
何事もそうなんですけど、しっかりとした目的がないと、物事は続きません。
読書もそうです。
また、自分ではたくさん本を読んでいるつもりなんだけど、いまいち仕事の成果につながらないという方は、その読書が誰の役に立つのか?ということを考えてみるとよいでしょう。
「僕、最近、たくさん読書するようになったんですよー」とか言って、格好つけたいだけとか見え張りたいだけだったら、そんな読書、意味ないんでやめたほうがまし。
あいつ、そうはいっても、たいして仕事で成果出してないじゃん。ひょっとして意識高い系?
そう思われるのがオチです。
誰かの役に立つため、何かの役に立つため、そのために読書する。
それがビジネスパーソンの読書の目的。
今日、あなたが、その本を読むことで、あなたのまわりに、どんな良い影響を与えることができるのか?
今日、あなたが、その本を読むことで、あなたには、どんな能力が、どれくらい成長するのか?
そういうふうに考えると、読書がもっと有意義なものにならないでしょうか?
書くために読む、話すために読む
読書とは、いわゆる情報をインプットする作業です。
そういった意味では、多読は、大量に情報をインプットする作業なので、読めば読むほど、そりゃぁ物知りになります。
また、日々、新しい知識や情報が得られるので、知的好奇心が満たされ、楽しい気分にもなれます。
でも、残念なことに、ほとんどの人が、ここで終わってしまう。
自己満足。
情報はインプットするだけではダメで、それを、どう自分の頭で考え、アウトプットしてどう役立てるか。
それが大事ということは、多くの人が言っています。
読むだけで終わって、アウトプットしないから、たいして成長しない。
読んだら書けばいいんです。
私は、こうしてブログを書いていますが、このブログを書くのにも読書は役立っています。
自分が読んだ本を、どのように紹介しようかな?
そう考えるのは、書くために読んでいるからです。
自分が読んだ本を、誰に、どのように話そうかな?
そう考えるのは、話すために読んでいるからです。
そうやって、自分という存在を、他者や社会に役立てていく。
それが、ひとつの読書の目的だと思うわけです。
そうはいっても、どうアウトプットすればいいか、具体的なことがよくわからない。。。
ブログなんかも、どうも苦手だし。。。
そもそも、読書もまだ慣れてないから、1冊読むのに何日も時間がかかってしまう。。。
そんなあなたにピッタリな本があります。
「書くために読んでいる」という意識で本を読むようになると、「覚えるために読んでいる」という面倒な固定観念が脇に押しやられますから、読書が非常に楽になります。
「遅読家のための読書術」(著者:印南敦史/出版社:ダイヤモンド社)
いかがでしょうか?
ひょっとして、あなたは読んだ本すべての内容を覚えようとしていませんか?
それでは学校のお勉強と変わらないので、1冊の本を読むのに何日もかかってしまい、とてもじゃないけど毎日1冊なんて読むことができません。
覚えるために読むのではなく、書くために読む。
では、どのように書けばよいのか?
それについては、「遅読家のための読書術」の著者、印南敦史さんは、こうおっしゃっています。
僕は読みながら気になった箇所をどんどん書き写していくようにしています。
A4用紙を用意し、気になった部分をどんどん書き写していきます。
「ここは忘れたくないな」と思うところに出会ったら、冒頭に「ページ数」を記載し、本文をどんどんストックしていきます。
なお、引用するときは、「段落丸ごと」などではなく、なるべく短く、数行におさまるような分量がいいと思います。
これを僕は「1ライン・サンプリング」と名づけています。
「遅読家のための読書術」(著者:印南敦史/出版社:ダイヤモンド社)
いかがでしょう?
今まで、読書しながらメモなんかとったことない、という方は、さっそく試してみてはいかがでしょうか。
この「1ライン・サンプリング」という方法の他にも、印南さんは著書の中で「1ライン・エッセンス」や「1ライン・レビュー」「読書を可視化するA5ノート・レビュー術」など、書くために読む方法論をたくさん紹介してくれていますので、これから読書を自分の人生に活かしていこうと思う方は、ぜひ一冊お求めいただければと思います。
また、ご存知の方も多いとは思いますが、印南さんは
などにブックレビュー(書評)を寄稿している著名な書評家の方でもあります。
特に、「WANI BOOKOUT」での書評に関しては、まさに1ライン、一文を引用しての書評スタイルなので、書評の書き方なんかも勉強したい方にはおすすめです。
私も、まだまだ書評は下手くそなんで、印南さんの書評記事を読んで勉強しています。
昨日より今日、今日より明日。
日々、成長していきたいものです。