私は飲食店の経営も経験があるので、写真にあるような「立て看板」にどんなことを書くと来客数が伸びるのか?なども身をもって知っています。
あなたが何らかのビジネスに取り組んでいるのであれば、「何か商品を買ってほしい」「お店に来店してほしい」と思って文章を書くことがきっとあることでしょう。
それが、立て看板なのかチラシなのか、ブログなのかネット広告なのか、媒体はそれぞれでしょうけど、なんにせよ、ちょっとした「コトバ」の使い方で反応は大きく変わってきます。
私たちは、日常、いろんな「コトバ」を使ってコミュニケーションを行っていますが、この「コトバ」の使い方を最適化することが、ビジネスの成功には非常に重要なポイントとなります。
まぁ、えらそうなことを言ってはいますが、実は、私たちも、以前、コトバの使い方で、こんな失敗をしました。
あるとき、お店のスタッフが、立て看板に、こんなメッセージを書いたんです。
「男性1名、女性1名、カップルでご来店の場合、1名さま半額!」
実際、立て看板を置いてる場所には、女性を連れた男性が、たくさん歩いている。
だから、カップルで来店したお客さまに「割引」をすれば、より多くの方に来てもらえるだろう。
狙いは、いいと思いました。
が、これがなかなかうまくいかない。
立て看板に「カップルで来店すると1名半額」というメッセージを書き始めてから1週間がたち、思うほど効果が出ないとスタッフたちも悩んでいたある日。
スタッフは、衝撃的な事実を目にすることとなります。
「わたしたち、つきあってないから、カップルじゃないよね」
どういういきさつで、そんな話になったのかはわかりませんが、立て看板の前で、そんな話をしている男性と女性を、スタッフが見かけたのです。
カップルじゃないから半額にはならない。
立て看板に書いてあるメッセージを見て、そう思う人が、たくさんいた。
このとき、スタッフは気づいたのです。
「カップルではない」お客さまを、私たちは、みすみす逃してしまっていた。
私たちからすれば、別に、来店してくださる2人が、お付き合いしていても、そうでなくても、かまいません。
たとえば仕事の同僚や、学生時代の友人、同級生、親子、兄妹など、とにかく、男性1名女性1名の組み合わせで来店いただければよかったのです。
目的は、来客者数を増やす。ということだから。
そう考えると、今回、立て看板に「カップル」という文字を書いたのは失敗。
善は急げ。
スタッフは、急いで、立て看板を書きなおしました。
「男性1名、女性1名でご来店の場合、1名さま半額!」
そう書きなおしたとたん、ぐっと来客者数が増えました。
なんと、男性1名女性1名の組み合わせの来店者数が150%もアップ。
やったことといえば、「カップルで」という五文字を消しただけなのに。
いかがでしょう。
私たちは、日常、いろんな「コトバ」を使ってコミュニケーションを行っています。
今回の「立て看板」のケースのように「相手に何かをしてほしい」と思って、なんらかの文章を書くことも多々あることでしょう。
そんなとき、ちょっとした「コトバ」の使い方で、相手の反応は大きく変わってくる。
たとえば、シェービングクリーム(ひげそりクリーム)を販売する際、「ひげをそる時間を6分間短縮する方法をご存知ですか?」と声をかけるようにしたら、売上が102%アップした。
が、「私はいつも3分ですませてるけど」と答えるヒゲの薄い人もいるため、声のかけ方を「ひげそりの時間を半分に短縮する方法をご存知ですか?」に変えてみたところ、もっと反応はアップし、ある百貨店では300%も売上を伸ばした。
これは、1937年に原書が出版され、現在でも営業教育書の草分けとして世界中のセールスパーソンに愛読されている「ステーキを売るなシズルを売れ」という本に書かれているエピソードですが、世の中には「言い回しを変えただけで売上や集客の反応が変わった」事例は、数多くあります。
こういった事例を数多く知っておくことは、あなたのビジネスに必ずや役立ちます。
知ってるか、知らないか。
まずは、そこで差が生まれてしまうのです。
私は、飲食店の経営だけではなく、年商5億、10億規模の通販会社や、一部上場企業のネット集客のアドバイスなども仕事として経験があります。
ノートパソコン1台で毎月500万円以上稼いでいると、BigTommorowというビジネス雑誌や、週刊誌、新聞なんかでも取りあげられたこともあります。
こういった仕事を、もう何年も続けていて、専門書なども数多く出版していますが、ビジネスというものは、どれだけ成功事例を知っているか。ということが思いのほか成功を左右します。
知っているか、知らないか。
それが勝負を左右することさえあります。
また、成功事例だけではなく、失敗事例も数多く知っておくと役に立つ。
私も本当なら、かっこよく、成功した話ばかりをしたい。
そう思うわけですが、実際は、ここまでくるまでに、数多くの失敗をしています。
ですので、今回のように、失敗談も惜しげなく、私のブログを読んでくださる方にシェアできればと思っています。
他人の失敗談を聞いて、自分の成功に役立てる
ぜひ、そんな感じで読んでいただけると嬉しいです
それでは、最後に、元は福岡で飲食店を経営していたヒミ*オカジマさんという方の動画を紹介します。
この方、2006年に渡米して、2007年にマンハッタンにレストランをオープンすると、アメリカフード界のアカデミー賞ともいわれるTime Out NY Foodアワード受賞、NYミッシュラン5年連続受賞の快挙を成し遂げた凄い方なのですが、Ted×Fukuokaの講演でも、「コトバ」をテーマに、すごくいい話をされてました。
ぜひ、ご覧ください。
ちなみに、ヒミ*オカジマさんが登壇された「TEDxFukuoka 2013」は、私たちの会社、インターネットビジネスアソシエイツも微力ながらカンファレンスパートナーとして支援させていただきました。