毎日、パソコンに向かって仕事をするような環境に身を置いていると、コーヒーを飲むことが習慣になったりもします。
私のオフィスにも、コーヒーメーカーが置いてありますが、スタッフの大半が仕事中にコーヒーを飲んでいます。
「よし、仕事するぞ」というときにコーヒーを飲むと、なんか集中力が増すような気がするんですよね(^^)
眠気も覚めるような気がするといいますか。
しかし、「コーヒーはあまり体に良くないから、私は飲まないようにしている」と人から言われることもあります。
カフェインで胃が荒れるから、私はコーヒーは飲まない。
こういうことも、日常的によく聞く話ではあるので、あんまり飲みすぎてもよくないのかな?
実際は、コーヒーは体に良くないのかな?健康に悪影響を及ぼすのかな?
そう思っている方も、おそらく、たくさんいることでしょう。
コーヒーは、体に良いのか悪いのか?
はたして、どうなの?
(日経Gooday ビジネスパーソンのコーヒー学 ~コーヒーと健康最前線~)
日経Goodayの特集に、12年間にわたりコーヒーの薬理効果を研究してきた東京薬科大学名誉教授の岡 希太郎先生のインタビュー記事が掲載されていますが、それによると、「最新の研究によりコーヒーは健康にいいことが次々と明らかになっている」とのこと。
また、「コーヒーを1日3~4杯飲むと、心臓病死の危険性が4割減る」と新聞・テレビなどで大きく取り上げられた影響で、「コーヒーはカラダにいい」という認識がより一層定着してきたとも、岡 希太郎先生はおっしゃいます。
最近、一番話題になったのが、昨年5月の東京大学と国立がん研究センターによる発表です。「緑茶やコーヒーを飲む習慣のある人は、心臓病や脳卒中などによる死亡リスクが低下する」という疫学調査です。「コーヒーを1日3~4杯飲むと、心臓病死の危険性が4割減る」と新聞・テレビなどで大きく取り上げられました。
コーヒーとお茶は、ともに世界中の人々に飲まれている存在ですが、どちらにも共通するのが、カフェインとポリフェノールという炎症予防作用と抗酸化作用がある物質を両方含んでいることです。カフェインやポリフェノールは、脂肪を燃やす働きがあるなど、さまざまな薬理効果を持っているのですが、両方あると相乗効果が出るのです。「カフェインとポリフェノールの相乗効果」と呼ばれるものです。
コーヒーの健康効果は、がん予防や2型糖尿病の改善、脂肪燃焼の予防などいろいろあります。
興味のある方は、ぜひ、記事をご覧になってみてください。
コーヒーが体に良いなんて、一体だれがそんなことを思って疫学研究をはじめたのでしょうか?
実はそうではありません。
「真っ黒焦げのコーヒーなど飲んでいるとがんになるに違いない」と予測した研究者たちが、恐る恐るはじめた研究だったのです。
しかしはじめてみると事態はまったく想定外のものでした。
コーヒーを飲んでいるとがんになりにくいだけでなく、肝臓病や糖尿病などの生活習慣病にもなりにくいというのです。
今世紀になるまで、そんなデータは誰も信じてくれませんでした。
ようやく疑いが晴れたのは、世界中で出てきたデータを全部まとめて見直したメタ解析の結論が出てきたからです。
「珈琲一杯の元気」(著者:岡 希太郎/出版社:医薬経済社)
コーヒーが体に悪いというイメージがあることに関しては、このような背景があったようです。
また、最近のベストセラー「シリコンバレー式 自分を変える最強の食事」という本には、このような記述もあります。
コーヒーは100年近くも前から、代替品メーカーのあこぎなネガティブキャンペーンの標的にされてきた。
事実、コーヒーに関するネガティブな通念の多くは、1920年代の広告宣伝に由来しているようだ。
この当時、ある会社が、焼いた穀物から作ったポスタムという飲料を、コーヒーより健康的だと謳って(うたって)売り出した。
ポスタムは食品業界の片隅に追いやられたのに、彼らが謳った神話のほうはまだ根強く残っている。
「シリコンバレー式 自分を変える最強の食事」(著者:デイブ・アスプリー/出版社:ダイヤモンド社)
というように、最近では「コーヒーは体に良い」という説が有力ですが、気をつけなければいけないこともあるようです。
たとえば、妊娠している場合。
お腹の赤ちゃんは母親にとって異物ともいえる
(コーヒーを飲むことにより)異物排除の免疫反応が起こると命に関わる
疫学研究上は1日1杯なら許されるようだが、飲みたくても我慢するほうが安心
「珈琲一杯の元気」(著者:岡 希太郎/出版社:医薬経済社)
また、いくら健康に良いからといって、10杯、20杯と過剰に飲みすぎるのもよくないようです。
冒頭に「コーヒーを1日3~4杯飲むと、心臓病死の危険性が4割減る」という話題がありましたが、自分に最適な量を美味しく飲む。
それが一番のような気がします。